体臭を自分で確認する方法

お友達の家に遊びに行ったときに、その家固有の香りを感じることがありますね。

しかし、それを家主に言っても理解されないことが多いように、人は他人のニオイには敏感ですが、自分自身のニオイには気づきにくいものです。

それは鼻が慣れているからというのが主な理由ですが、それ以外にも、他者が感じるニオイは自分で思っているニオイと異なることもあるので要注意です。

それでは自分の体臭を簡単に確認する方法をご紹介するので、今すぐチェックしてみましょう。

１．衣類を利用

肌に密着する肌着などの洋服には、本人の体臭がうつりやすいため、体臭のセルフチェックにはもってこい。

特に、睡眠中は多く汗をかきますし、布団によって密閉されているので、パジャマを使うとさらにしっかり確認することができます。

着用した衣類をジップロック等に入れて暫く放置しておきます。

そしてニオイを嗅いでみましょう。

もともと体臭が薄いと感じている方は、2・3日着用したもののほうがはっきりと自分のニオイを確認することができます。

「もしかして体臭がきついかも？」と薄々感じている方は、1日着用したものでもO.K。

1日着た衣類にがっつりと体臭を感じるようなら、比較的体臭がきついほうだと自覚して対策を取りましょう。

２．枕を利用

睡眠中、ずっと頭をつけている枕もニオイが凝縮されて付着しているので、自分のニオイをチェックするのに役立ちます。

枕にバスタオルを敷き、数日使用したもののニオイを嗅いでみましょう。

枕を使ってわかるのは頭のニオイですが、意外と頭のニオイは強烈で、すれ違ったときなどにも残ることも多いものです。

頭皮は汗や皮脂を多く分泌するため、枕から衣類からではわからないニオイを確認することができます。

３．耳垢・ワキ部分をチェック

ニオイを実際に嗅いでも良く分からないと言う場合は、耳垢をチェックするという方法もあります。

耳垢がサラサラとしている人よりも、べたっと湿ってしている人のほうがワキガのニオイを発生させるアポクリン腺が多い可能性があります。

通常の汗はエクリン腺と呼ばれる部分から分泌され、ニオイや色もあまりなく、さらっとしているもの。

それに比べアポクリン腺から分泌される汗は独特のニオイがあり、べたつき、色も黄色っぽくなります。

耳（外耳道）にエクリン腺はないため、耳垢が湿っている場合はアポクリン腺があり、必然的に体にあるアポクリン腺も多いと言うことになります。

また、アポクリン腺から分泌される汗は、タンパク質やアンモニア、糖質などの成分が含まれ、布地に付着したときには黄色いシミとなります。

衣類のワキ部分に黄色いシミが付いていないかもチェックしましょう。

もし耳掃除をして耳垢がべたついている、あるいは衣類に黄色いシミが付いていたら、ニオイを発生させるアポクリン腺が多いタイプなので、ニオイのケアをしっかりするようにしましょう。

４．「体臭がきつい」とわかったら

上記のセルフチェックで自分の体臭に気付いたら、すぐに改善するように取り掛かりましょう。

まずは、その体臭の原因を探ること。

ワキガなど遺伝的な問題かもしれませんし、加齢を原因としたノネナールによる加齢臭かもしれません。

または、乱れた生活習慣や栄養バランスのとれていない食事による内臓機能の低下や腸内環境の悪化、ストレス、病気のサイン、もしくはただのお手入れ不足かもしれません。

自分のニオイに気付いたら、香水やデオドラントなどでごまかすのではなく、自分のニオイの元が何なのかを見極め、そのニオイの発生を抑える適切な対策をとるようにしましょう。

そうすれば、次第に体臭も抑えられていくはずです。

５．ニオイの気にしすぎも問題

エチケットとして、人を不快にさせないように気を付けることはとても大事なことです。

しかし、あまりにニオイに神経質になりすぎると「自己臭症」と呼ばれる精神疾患にかかるおそれがあります。

「自己臭症」とは、自分の体臭を気にするあまり、実際には体臭もきつくないのに周りの人たちから非常に臭いと思われていると思い込む幻臭の一種。

「自己臭症」になると、他の人が暑いなと思って窓を開けたら「自分のニオイが臭すぎて換気した」、鼻が痒くて鼻を触っただけでも「自分が臭いからだ」と全て自分のニオイが酷いからだと思い込み、ますます自分を追い詰めてしまいます。

症状が進行して重度になると、外出や人と接することもままならなくなり、対人恐怖症や鬱病にもつながる非常に危険な状態です。

自分がクサイと思い込んでいるため、その治療には心理療法と薬物療法が有効だと言われています。

もし心当たりがある方は、ぜひ勇気をもって専門医に相談しましょう。

６．まとめ

自分のニオイは自分では気づきにくいもの。

また体臭は他人からは指摘しづらいデリケートな問題なので、さらに無自覚にニオイをばらまき、知らないうちに周囲の人に不快な思いをさせていることもあります。

それを防ぐためにも、自分の体臭はどんなものか、ニオイや強度をチェックしてみることはとても大事なことです。

「私は体臭が薄い」と感じている方も「体臭がきついのでは？」と不安を感じている方も、とりあえず今回ご紹介した方法で自分のニオイを客観的にチェックしてみましょう。

そこでニオイの確認が出来たら、つぎはニオイが発生する理由を突き止め、適切なニオイケアをとるようにしてくださいね。

そうすれば、自分も周囲の人たちも、ニオイに振り回されず、気持ちよく毎日を過ごせるようになることでしょう。

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